3期 3⃣-3 解答(20問)
1.原虫が原因の感染症はどれか。1つ選べ。
a ジフテリア
b マラリア
c 破傷風
d カリニ肺炎
解答:b
マラリアの病原体は、プラスモディウム属の原虫である。(熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫の4種類)
2.医療機関における放射線防護を規定しているのはどれか。1つ選べ。
a 放射線障害防止法
b 医師法
c 建築基準法
d 医療法
解答:d
医療機関において、主に診断で用いられるエックス線装置は放射線障害防止法の規制対象となる放射性発生装置には該当せず、医療法において規制している。
3.歯科医師法に規定されているのはどれか。1つ選べ。
a 患者の秘密保持
b 死体検案書の作成
c 無診察診療の禁止
d 診療所開設の届出義務
解答:c
「歯科医師は、自ら診察しないで治療をし、又は診断書若しくは処方せんを交付してはならない。」(歯科医師法20条)
4.歯科衛生士法で規定しているはどれか。2つ選べ。
a 絶対的欠格事由
b 業務上の秘密の保持
c 臨時応急の手当の禁止
d 業務記録の3年間の保持
解答:bd
「歯科衛生士は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。」(歯科衛生士法13条の6)
5.医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律で規定されているのはどれか。1つ選べ。
a 洗口剤
b 歯ブラシ
c 歯垢検知液
d 歯間ブラシ
解答:a
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の規制対象は、「医薬品」、「医薬部外品」、「化粧品」、「医療機器」、「再生医療等製品」、「体外診断用医薬品」、「指定薬物」など多岐にわたる。
6.我が国の社会保障制度における所得保障はどれか。1つ選べ。
a 医療扶助
b 児童手当
c 介護給付
d 医療給付
解答:b
社会保障の機能は、「社会的安全装置」「所得再分配」「リスク分散」「社会の安定及び経済の安定・成長」である。
7.生活保護法で、原則として現物給付なのはどれか。1つ選べ。
a 教育扶助
b 住宅扶助
c 生活扶助
d 介護扶助
解答:d
生活保護法の介護扶助は、被保護者が要介護、または要支援と認定された場合の扶助である(例えば、施設入所)。現物給付である。
8.40~74歳を対象とした特定健康診査の根拠法はどれか。1つ選べ。
a 健康増進法
b 国民健康保険法
c 健康保険法
d 高齢者の医療の確保に関する法律
解答:d
「保険者は、特定健康診査等実施計画に基づき、厚生労働省令で定めるところにより、四十歳以上の加入者に対し、特定健康診査を行うものとする。」(高齢者の医療の確保に関する法律20条)
9.国民医療費に含まれる費用はどれか。1つ選べ。
a 予防接種
b 人間ドック
c 禁煙治療
d 歯の漂白
解答:c
国民医療費は、当該年度内の医療機関等における保険診療の対象となり得る傷病の治療に要した費用を推計したものである。
10.介護保険法で予防給付の対象となるのはどれか。すべて選べ。
a 要支援2
b 要介護1
c 要介護2
d 要介護3
解答:a
予防給付とは、「要支援」の認定を受けた人が利用できる介護保険制度のサービスである。
11.常勤として介護老人福祉施設で必置なのはどれか。1つ選べ。
a 医師
b 介護支援専門員
c 作業療法士
d 理学療法士
解答:b
介護支援専門員は、介護保険法に規定された専門職である。居宅介護支援事業所や介護保険施設に必置とされている職種である。
12.地域保健センターに配置が義務付けられているのはどれか。1つ選べ。
a 医師
b 保健師
c 作業療法士
d 理学療法士
解答:b
地域保健センターは、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員の配置が義務付けられている。
13.児童福祉法で規定されているのはどれか。1つ選べ。
a 児童の健康診断
b 未熟児の訪問指導
c 低体重児の届出
d 自立支援医療費の支給
解答:a
児童福祉法は、児童の福祉を担当する公的機関の組織や、各種施設及び事業に関する基本原則を定める。
14.精神保健福祉センターの業務はどれか。2つ選べ。
a 保健所への技術指導
b 精神保健に関する調査研究
c 措置入院患者の受け入れ
d 退院患者への訪問指導
解答:ab
精神保健福祉センターの業務は、「企画立案」「技術指導及び技術援助」「人材育成」「普及啓発」「調査研究」「精神保健福祉相談」「組織育成」「精神医療審査会の審査に関する事務」「自立支援医療(精神通院医療)及び精神障害者保健福祉手帳の判定」である。
15.自立支援(更生)医療の対象はどれか。1つ選べ。
a 未熟児
b 障害児
c 精神障害者
d 身体障害者
解答:d
更生医療とは、 身体障害者福祉法第4条に規定する身体上の障害を有すると認められる18歳以上の方で、障害を除去・軽減する手術等の治療によって確実に効果が期待できる場合、その障害の除去・軽減に必要な医療に係る自立支援医療費の支給を行うものである。
[記述問題]
16.急性漿液性歯髄炎を説明せよ。
解答:歯髄内に漿液性の滲出性変化を呈する閉鎖性歯髄炎である。
歯髄充血、滲出による内圧上昇を原因とする急性症状がる。
17.急性化膿性歯髄炎を説明せよ。
解答:歯髄内での細菌増殖に対応する化膿性炎症である。
高度の自発痛がある。減圧処置(歯髄腔の解放)で疼痛が緩和する。
18.慢性潰瘍性歯髄炎を説明せよ。
解答:露出歯髄表面が潰瘍状を呈する開放性歯髄炎である。
自覚症状は軽度である。食物残渣などで齲窩が閉鎖されると疼痛が発現する。
19.慢性増殖性歯髄炎を説明せよ。
解答:歯髄腔から齲窩内に外向性のポリープ形成を呈する開放性歯髄炎である。
自覚症状は軽度である。食物残渣などで齲窩が閉鎖されると疼痛が発現する。
乳歯や根未完成永久歯に多い。
20.慢性根尖性歯周炎を説明せよ。
解答:根尖部歯周組織における組織破壊、著明な好中球浸潤を主体とし、それに対する肉芽組織による修復機転が共存する状態である。自覚症状を欠く場合が多い。根尖部にX線透過像を認める。