3期 3⃣-2 解答(20問)
1.自己免疫疾患はどれか。1つ選べ。
a 関節リウマチ
b 痛風
c AIDS
d 帯状疱疹
解答:a
関節リウマチとは、免疫の異常により関節に炎症が起こり、関節の痛みや腫れが生じる病気である。
2.感作T細胞により発生するのはどれか。1つ選べ。
a Ⅰ型アレルギー
b Ⅱ型アレルギー
c Ⅲ型アレルギー
d Ⅳ型アレルギー
解答:d
Ⅳ型アレルギーは、アレルゲンの刺激で感作T細胞と抗原とが反応し、サイトカインがマクロファージや好中球を活性化し組織を障害する。
3.ヒスタミンを産生するのはどれか。1つ選べ。
a 好塩基球
b リンパ球
c 単球
d 好酸球
解答:a
ヒスタミンを産生するのは、好塩基球や肥満細胞である。
4.細胞性免疫が関与するアレルギーはどれか。1つ選べ。
a 花粉症
b ツベルクリン反応
c 血清病
d アルチュス反応
解答:b
BCGワクチンを接種された生体に,ツベルクリンを皮内注射すると,その局所に48時間をピークとして出現してくる発赤・硬結を主体とする皮膚反応である。抗結核免疫成立を反映する。
5.結核結節の中心にみられるのはどれか。1つ選べ。
a 膿瘍
b リンパ球
c 瘢痕組織
d 乾酪壊死
解答:d
結核性滲出性病変の中心部は壊死に陥り、黄色調のチーズ状の壊死物質を形成する(乾酪壊死)。
6.血清中に最も大量に存在する抗体はどれか。1つ選べ。
a IgA
b IgD
c IgE
d IgG
解答:d
IgGは、ヒトの血清の免疫グロブリンの75%を占める。
7.抗体産生細胞はどれか。1つ選べ。
a 好中球
b T細胞
c 形質細胞
d 樹状細胞
解答:c
形質細胞はB細胞が分化した細胞であり、分泌型免疫グロブリンの合成と分泌に特化している。
8.免疫反応で最初に放出されるのはどれか。1つ選べ。
a IgA
b IgG
c IgM
d IgE
解答:c
IgMは、細菌に感染した時に一番最初に作られる抗体である。
9.顔面神経に支配される筋はどれか。1つ選べ。
a 頬筋
b 側頭筋
c 顎舌骨筋
d 内側翼突筋
解答:a
顔面神経は、表情筋、広頸筋、頬筋、アブミ骨筋、顎二腹筋後腹などを支配する。
10.唾液成分のうち石灰化抑制因子はどれか。1つ選べ。
a 高プロリンタンパク質
b ムチン
c シスタチン
d リゾチーム
解答:a
唾液内の高プロリンタンパクは、歯周病原性細菌どうしの凝集や異種どうしを凝集させるので、形成された凝集塊は嚥下されて結果的に菌が排除されることになる。
11.結合組織の線維成分はどれか。1つ選べ。
a フィブリン
b コラーゲン
c ヘパリン
d エナメリン
解答:b
膠原線維は結合組織のなかで最も重要な基質で膠原細線維の大きな束からなり,その主成分はコラーゲンである。
12.拍動性の自発痛を生じるのはどれか。1つ選べ。
a 急性漿液性歯髄炎
b 急性化膿性歯髄炎
c 慢性潰瘍性歯髄炎
d 慢性増殖性歯髄炎
解答:b
急性化膿性歯髄炎は、高度の拍動性の自発痛を伴う。減圧処置(歯髄腔の解放)で疼痛は緩和する。
13.感染型食中毒の原因菌はどれか。1つ選べ。
a ボツリヌス菌
b 黄色ブドウ球菌
c サルモネラ菌
d ボツリヌス菌
解答:c
サルモネラ菌は牛、豚、鶏などの多くの家畜が保菌している。ヒトへの感染源としては、鶏卵が最も頻度が高い。
14.オートクレーブ(121℃、2気圧、15分)で不活性化できないのはどれか。1つ選べ。
a ウイルス
b 真菌
c 芽胞
d プリオン
解答:d
プリオンの不活性化には、「132℃ 、2気圧、120分」のオートクレーブが必要になる。
15.塩化ベンザルコニウムに抵抗性を示すのはどれか。1つ選べ。
a マイコプラズマ
b MRSA
c 溶結レンサ球菌
d 結核菌
解答:d
塩化ベンザルコニウムは低級消毒薬に分類される。 ほとんどの細菌や真菌と一部のウィルスには有効だが、結核菌や芽包菌には無効である。
[記述問題]
16.ケモカインを説明せよ。
解答:サイトカインの一種で、その中でも主に、白血球の遊走を誘導するもののことである。
17.mRNAとrRNAとtRNAを説明せよ。
解答:mRNAは、DNAそのものをコピーしたもので、これをもとにタンパク質が作られる。rRNAは、タンパク質を合成する場であるリボソームという酵素を形成する。tRNAは、タンパク質を合成する際に必要な材料(アミノ酸)をリボソームへ運ぶ、いわばトラックの役割を果たしている。
18.ムチンを説明せよ。
解答:唾液等粘液の主成分で、潤滑・粘膜保護作用に働く。
19.サイトカインであるTNFを説明せよ。
解答:TNFは腫瘍壊死因子であり、腫瘍細胞の細胞死(アポトーシス)や炎症反応の誘導を行う。αとβがあり、特に代表的な炎症性サイトカインとして知られている。
20.サイトカインであるTGFβを説明せよ。
解答:TGFβは、組織の分化や発達を促す腫瘍増殖因子である。