3期 3⃣-1 解答(20問)

1.歯の触覚受容器があるのはどれか。1つ選べ。

a 歯槽骨

b 歯根膜

c 象牙質

d セメント質

解答:b  

歯根膜は豊富な知覚神経支配を受けており,咀嚼システムの感覚入力系として機能している。

 

2.舌下神経管が通るのはどれか。1つ選べ。

a 側頭骨

b 後頭骨

c 蝶形骨

d 口蓋骨

解答:b  

舌下神経は、舌の運動を司る。

 

3.三叉神経が支配する筋はどれか。1つ選べ。

a 口輪筋

b 内側翼突筋

c 口蓋帆張筋

d 顎二腹筋後腹

解答:b  

三叉神経は咀嚼筋を支配する。

 

4.味蕾が大錐体神経によって支配されるのはどれか。1つ選べ。

a 舌前2/3

b 舌後1/3

c 軟口蓋

d 頬粘膜

解答:c  

軟口蓋の味蕾は、大錐体神経によって支配される。

 

5.顔面動脈の枝はどれか。1つ選べ。

a 眼窩下動脈

b オトガイ動脈

c オトガイ下動脈

d 頬動脈

解答:a  

眼窩下動脈は、頭部の動脈で、上顎骨を走行する。眼窩下孔より起こり、眼窩の下方を走る。

 

6.副鼻腔が無いのはどれか。1つ選べ。

a 蝶形骨

b 篩骨

c 上顎骨

d 口蓋骨

解答:d  

副鼻腔は、上顎洞・篩骨洞・前頭洞・蝶形骨洞の4つである。

 

7.軟骨内骨化で形成されるのはどれか。1つ選べ。

a 鎖骨

b 上顎骨

c 下顎骨前部

d 橈骨

解答:d  

内軟骨性骨化(軟骨内骨化)は、脊椎動物にみられる2種類の骨形成の過程の1つで、はじめに未分化間葉系細胞が軟骨細胞に分化し、軟骨原基を形成する。

 

8.貪食細胞はどれか。1つ選べ。

a 好中球

b 形質細胞

c NK細胞

d 好塩基球

解答:a  

好中球は、生体防御機構の一翼を担う細胞であり、炎症時に病巣部に集まり細菌などの異物を貪食して殺菌する。

 

9.再興感染症はどれか。1つ選べ。

a C型肝炎

b B型肝炎

c 結核

d インフルエンザ

解答:c  

再興感染症とは既に認知されていた感染症ではあるものの、過去に公衆衛生上の問題となるほどの流行はしなかったものや、一旦は下火になり近年再び猛威を振るいはじめた感染症のことである。

 

10.診断時にASO試験が効果的なのはどれか。1つ選べ。

a Shigella sonnei

b Streptococcus pyogenes

c Mycobacterium tuberculosis

d Salmonella typhi

解答:b  

ASO検査の目的は、溶血性連鎖球菌に感染しているかどうかを確認することである。

 

11.歯周病の原因菌の病原因子はどれか。1つ選べ。

a  エンテロトキシン

b  乳酸

c  リポタイコ酸

d  プロテアーゼ

解答:d  

歯周病菌は、プロテアーゼという酵素を放出する。

 

12.正円孔を通るのはどれか。1つ選べ。

a 上顎神経

b 下顎神経

c 顔面神経

d 舌咽神経

解答:a  

正円孔は、蝶形骨にある円形の穴である。中頭蓋窩と翼口蓋窩をつなぐ。

 

13.薬物が吸収されやすい条件はどれか。1つ選べ。

a 極性が高い

b 脂溶性が高い

c イオン化している

d 分子量が大きい

解答:b  

細胞膜はリポイド(脂肪に似た物質)であるため,脂溶性の薬物が最も急速に拡散する。

 

14.陶材の物性で正しいのはどれか。1つ選べ。

a 引張強さが大きい

b 吸水性がある

c 熱伝導率が大きい

d 生体親和性に優れる

解答:d  

陶材は、高度はエナメル質よりも硬く、熱膨張係数はエナメル質よりも小さく、圧縮強さは一番強い。

 

15.歯科医業の広告を規制しているのはどれか。1つ選べ。

a 民法

b 刑法

c 医療法

d 歯科医師法

解答:c  

医療広告は、患者等の治療選択等に資する情報であるため、医療法又は広告告示により広告が可能とされた事項を除き原則広告が禁じられている。

 

[記述問題]

16.12対の脳神経の列挙せよ。

解答:①嗅神経、②視神経、③動眼神経、④滑車神経、⑤三叉神経、⑥外転神経、⑦顔面神経、⑧内耳神経、⑨舌咽神経、⑩迷走神経、⑪副神経、⑫舌下神経

 

17.膜内骨化を説明せよ。

解答:未分化間葉系細胞が骨芽細胞に分化し,直接,間葉系組織の中に骨組織を形成する骨化様式である。

 

18.リスボン宣言を説明せよ。

解答:患者の自己決定権、インフォームドコンセントの重要性を述べている。

 

19.ヘルシンキ宣言を説明せよ。

解答:ヒトを対象とする生物医学的研究に携わる医師のための勧告である。

 

20.PAS染色を説明せよ。

解答:PAS染色は、粘液質の証明法として、血球の多糖類証明法として応用されるようになった。主として、白血病細胞のリンパ性と非リンパ性の鑑別や、巨赤芽球様細胞の鑑別に用いられる。