3期 2⃣-3 解答(20問)

1.主に粘膜感染防御に働くのはどれか。1つ選べ。

a 血清型IgA

b 分泌型IgA

c IgG

d IgM

解答:b  

分泌型IgAは、眼・鼻・喉や消化管などの外界と接する粘膜組織において、粘膜表面に分泌される。

 

2.ポリカルボン酸を含むのはどれか。1つ選べ。

a 水硬制仮封材

b バーニッシュ

c テンポラリーストッピング

d グラスアイオノマーセメント

解答:d  

グラスアイオノマーセメントの成分

①粉末:アルミノシリケートグラス(主体)、光増感剤、重合開始剤など

②液剤:ポリカルボン酸、酒石酸、水溶性レジンモノマー(HEMA)など

 

3.歯磨剤の成分で歯石沈着予防を目的にするのはどれか。1つ選べ。

a ピロリン酸ナトリウム

b 乳酸アルミニウム

c 硝酸カリウム

d 塩化亜鉛

解答:a  

歯磨剤の成分で歯石沈着予防を目的にするもの:ピロリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウムなど

 

4.聴覚・平衡感覚障害を生じるのはどれか。1つ選べ。

a アシクロビル

b ミコナゾール

c アモキシリシン水和物

d ストレプトマイシン硫酸塩

解答:d  

ストレプトマイシン硫酸塩の副作用は、内耳神経障害である。そのため、眩暈、耳鳴、難聴等が生じる。

 

5.脳梗塞の再発防止に用いられるのはどれか。1つ選べ。

a ニフェジピン

b シクロスポリン

c シロスタゾール

d スルホニン尿素薬

解答:c  

シロスタゾールは、血小板の働きをおさえて、血液が固まるのを防ぐ。

 

6.プロピトカインの大量投与で生じるのはどれか。1つ選べ。

a 過換気症候群

b 迷走神経反射

c メトヘモグロビン血症

d Ⅳ型アレルギー

解答:c  

メトヘモグロビン血症は、ヘモグロビンの機能不全により、全身に酸素不足が引き起こされる状態である。

 

7.全部弁をけん制する歯周組織再生療法はどれか。1つ選べ。

a 新付着術

b 口腔前庭拡張術

c 組織再生誘導法

d 遊離歯肉移植術

解答:c  

歯周組織再生誘導法は、硬組織を新生させ、喪失した結合組織性付着の回復をはかる歯科の治療法である。歯周外科手術後、メンブレンを挿入することにより、歯根膜組織を歯根面に選択的に誘導する。

 

8.顔面痙攣の広がる順番に並び替えよ。1つ選べ。

a 口輪筋

b 眼輪筋

c 頬筋

d 大頬骨筋

解答:bdca  

顔面痙攣の広がる順番は、眼輪筋 → 大頬骨筋 → 頬筋 → 口輪筋、である。

 

9.保健事業の評価を順番に並び替えよ。1つ選べ。

a プロセス

b ストラクチャー

c アウトカム

d アウトプット

解答:badc  

保健事業の評価を順番は、ストラクチャー(構造)→ プロセス(過程)

→ アウトプット(事業実施量)→ アウトカム(結果)、である。

 

10.錘内筋の運動神経を司るのはどれか。1つ選べ。

a Aα

b Aβ

c Aγ

d Aδ

解答:c  

Aγ線維は筋紡錘の錘内筋線維にシナプスを持ち筋紡錘を支配し、筋紡錘自体の筋線維(錘内筋線維)を調節している。

 

11.原因遺伝子Runk2の異常が原因となる疾患はどれか。1つ選べ。

a Treacher Collins症候群

b Crouzon症候群

c 基底細胞母斑症

d 鎖骨頭蓋異形成症

解答:d  

鎖骨頭蓋異形成症は、Runx2を原因遺伝子とする常染色体性優性遺伝形式を示す先天異常である。

 

12.良好な辺縁適合性はどれか。1つ選べ。

a 生物学的要件

b 機能的要件

c 力学的要件

d 審美的要件

解答:a  

クラウンブリッジの要件は、生物学的要件、機能的要件、力学的要件、審美的要件、材料学的要件である。

 

13.骨格筋と心筋に存在する低分子量のヘムタンパク質はどれか。1つ選べ。

a メラニン

b ミオグロビン

c ビリルビン

d ヘモジデリン

解答:b  

ミオグロビンは、筋肉中にあって酸素分子を代謝に必要な時まで貯蔵する色素タンパク質である。

 

14.受動喫煙に関する個別の記載があるのはどれか。1つ選べ。

a 環境基本法

b 健康増進法

c 児童福祉法

d 地域保健法

解答:b  

改正された健康増進法が202041日に全面施行され、多くの人が利用する施設等は、原則として屋内禁煙となった。

 

15.自発症状の強い垂直性性歯根破折(生活歯)に対する処置で考えられるのはどれか。1つ選べ。

a 経過観察

b 抜髄

c 感染根管治療

d 抜歯

解答:d  

自発症状の強い垂直性性歯根破折(生活歯)は抜歯の適用である。

 

[記述問題]

16.根分岐部病変に対する処置である「ファーケションプラスティ」を説明せよ。

解答:根分岐部病変がある歯および歯槽骨の形態を修正することである。

①オドントプラスティ:根分岐部の入り口で歯を削って分岐部の入り口を広くする

②オステオプラスティ:骨の形態を修正する

 

17.根分岐部病変に対する処置である「ルートセパレーション」を説明せよ。

解答:歯根分離法ともいわれる。髄床底穿孔や根分岐部病変の改善が目的である。

 

18.根分岐部病変に対する処置である「ルートリセクション」を説明せよ。

解答:歯根切除術ともいわれる罹患した大臼歯の歯根のみを除去する方法である。

①上顎では1根または2根の抜去を行う(トリセクション)。

②下顎では近心根か遠心根の抜去を行う(ヘミセクション)。

 

19.根分岐部病変に対する処置である「ルートアンプテーション」を説明せよ。

解答:歯冠部は保存し、歯根のみを切断する方法である(上顎大臼歯で頬側1根のみを抜去可能な場合に適応)。

 

20.根分岐部病変に対する処置である「トンネリング」を説明せよ。

解答:一般的に大臼歯の根分岐部病変に対し、根分岐部を完全に口腔内に開放する方法である。