1⃣-4 解答(20問)

問題1 CADCAM冠の接着で、冠内面の無機成分とレジンセメントを化学的に接着させるのはどれか。1つ選べ。

A アルミナサンドブラスト処理
B エッチング処理
C シランカップリング処理
D 支台歯の清掃・表面処理

解答:C

シランカップリング処理とは、無機成分と有機成分を接着させる処理である。

 

問題2 レジン床義歯よりも金属床義歯が優れているものはどれか。1つ選べ。

A 修理がしやすい
B 安価である
C 弾力性が高い
D 熱伝導率が高い

解答:D

金属床義歯の利点は、装着時の違和感が少ない、破損しにくい、温度を感じやすいなどである。
金属床義歯のデメリットは、修理が難しいこと、高価であることなどである。

 

問題3 個人トレーの筋圧形成で用いるのはどれか。1つ選べ。  

A ユーティリティーワックス
B モデリングコンパウンド
C 寒天印象材
D 印象用石膏

解答:B

個人トレーとは、個人の歯列や顎堤の形状に合わせて個別に製作された印象用トレーのことである。

 

問題4 歯科用局所麻酔薬に添加されている薬剤のうち、防腐剤はどれか。1つ選べ。

A 亜硫酸塩
B アドレナリン
C フェリプレシン
D メチルパレベン

解答:A

アドレナリン、フェリプレシンは血管収縮薬であり、メチルパラベンは防腐剤である。

 

問題5 口唇口蓋裂について正しいものはどれか。1つ選べ。

A 日本の頻度は、出生時のおよそ100人に1人である
B 唇裂単独は右に多い
C 口唇口蓋裂は男性に多い
D 口蓋裂単独は男性に多い

解答:C

口唇の形成術は生後3~4か月に行う。口蓋の形成術は1歳6か月に行う。

 

問題6 下顎骨骨折の治療で正しいのはどれか。1つ選べ。

A 全身状態が重症な場合も骨折の治療を優先する
B 顎間固定の期間は数日である
C 手術が必要な場合がある
D 整復固定は観血的方法である

解答:C

顎骨骨折の処置は、まずは、止血、抗菌薬投与、消炎鎮痛薬投与などを行う。その後、手術が必要になる場合が多い。

 

問題7  再発性アフタ性口内炎について正しいのはどれか。1つ選べ。

A 高齢者に多い
B 水泡が形成される
C 治療では抗真菌薬を投与する
D 通常は1週間で治癒する

解答:D

再発性アフタ性口内炎は、疼痛性の小さな口内炎が口腔内中にできる疾患で、小児期に発症することが多い。頻繁に再発する。

 

問題8 Angleの不正咬合の分類で正しいのはどれか。1つ選べ。

A 中心咬合位における上下第一大臼歯の位置関係を基準にしている
B 中心位における上下第一大臼歯の位置関係を基準にしている
C 乳歯に対する分類である
D 上下第一大臼歯の咬合関係が正常なものはAタイプである

解答:A

Angleの不正咬合の分類は、中心咬合位における上下第一大臼歯の位置関係を基準としている。永久歯に対する分類である。

 

問題9 Scammonの発育曲線を示す。生殖器型はどれか。1つ選べ。

A ①
B ②
C ③
D ④

解答:D

生殖器型の発育曲線は、出生後10年ほどは上昇しにくいが、思春期になると急激に上昇する。

 

問題10 舌突出癖の説明で正しいのは何か。1つ選べ。

A 指しゃぶりが原因になることがある
B 嚥下時には上下の前歯の間に舌を突出させない
C 安静時には上下の前歯の間に舌を突出させる
D 発音に対する影響は出ない

解答:A

舌突出癖とは、安静時や嚥下時などに正常ではない舌の動かし方をする癖のことである。不正咬合、発音、顔貌への影響がある。

 

問題11 小児の言語発達の説明で正しいのはどれか。1つ選べ。

A 7~8か月:喃語
B 1歳:2語文
C 2歳:話文構造の確立
D 3歳:言語発達の完成

解答:A

小児の言語発達は、1歳で1語文、2歳で2語文、3歳で会話適応期、5歳で言語発達可能となる。

 

問題12 乳歯既成冠の説明で正しいのはどれか。1つ選べ。

A 永久歯にも用いられる
B 保隙装置の支台歯に用いることができる
C 歯冠崩壊の著しい場合には適用できない
D 齲蝕が少数歯に限局している場合に用いる

解答:B

乳歯既製冠は、保隙装置の支台歯に用いることができる。歯冠崩壊の著しい場合や齲蝕が多数歯に及ぶ場合にも用いることができる。

 

問題13 乳歯外傷の説明で正しいのはどれか。1つ選べ。

A 脱臼よりも破折が多い
B 女児のほうが受傷率はやや高い
C 好発年齢は1~3歳である
D 好発部位は乳臼歯部である

解答:C

乳歯外傷は、上顎乳中切歯の脱臼最も多い。男児のほうが受傷頻度は多い。

 

問題14 口腔機能低下症に関連する症状はどれか。1つ選べ。

A 口腔乾燥
B アレルギー
C 精神疾患
D 生活環境

解答:A

口腔機能低下症のうち、歯科医院で評価する項目は、①口腔衛生状態、②口腔乾燥、③咬合力、④舌・口唇運動機能、⑤舌圧、⑥咀嚼機能、⑦嚥下機能である。

 

問題15 経鼻経管栄養の説明で正しいものはどれか。1つ選べ。

A 手術が必要である
B 管の挿入が簡便である
C 嚥下訓練は容易である
D 定期的な管の交換は不要である

解答:B

経鼻経管栄養は、設置に手術が不要、管の挿入が簡便、中止しやすく一時的な栄養補給に適している。消化管の機能を維持でき、自宅での生活が可能である。

 

問題16 【記述問題】最終補綴物の機能や形態が、治療経過や生理的審美的側面などから、口腔内に適応するかどうか再考察するための修復物を何というか。

解答:プロビジョナルレストレーション

プロビジョナルレストレーションとは、材料は最終補綴物とは異なるが、機能や形態は最終補綴物と同じ治療のための修復物である。

 

問題17 【記述問題】床下粘膜の変形や傷害を正常な状態に戻す目的で、使用中の義歯粘膜面に軟性高分子材料を使用する処置を何というか。

解答:粘膜調整

義歯使用時に粘膜面が変位して痛みなどがある場合、咬合や粘膜面の調整が必要となる。

 

問題18 【記述問題】歯ぎしり、噛みしめ、弄舌癖のような機能的でない口腔内動作を何というか。

解答:パラファンクション

パラファンクションは、歯や補綴物の破損、歯周組織の破壊などを引き起こすといわれている。

 

問題19 【記述問題】顎・口蓋裂形成術を実施する患者に対して、吸綴力の向上、顎発育の促進、舌の侵入防止のために用いる哺乳床は何か。

解答:Hotz床

Hotz床は主に唇顎口蓋裂の治療に用いる。口蓋形態と哺乳障害の改善が目的である。

 

問題20 【記述問題】歯科矯正治療の評価で用いられる、側方から見たときの上下の前歯切縁の水平的距離を何というか。

解答:オーバージェット

オーバージェットは側方から見たときの上下前歯切縁の水平的距離である。オーバーバイトは上下前歯の垂直的距離(咬み合わせの深さ)である。