第3期 ①-4(20問)解答

問題1 歯科治療時における脳性麻痺患者への対応で適切なのはどれか。1つ選べ。

A 腕を進展させる
B 頭部を後屈させる
C 膝を屈曲させる
D アイマスクを付ける

解答:C

C〇 脳性麻痺患者への歯科的対応では、無理に進展させると過緊張を増強させるため、膝を屈曲させ不随意運動の誘発を防ぎ、無理な体勢には変えないのが大事である

                                   

問題2 ラバーダム防湿下で小児の治療を行う際に最も注意すべき習癖はどれか。1つ選べ 。

A 吸指癖
B 口呼吸
C 咬爪癖
D 舌突出癖

解答:B

A✕ 吸指癖は鼻呼吸ができないと不可能なため問題ない

B〇 口呼吸は鼻疾患があるために行っている場合があるため注意が必要である

C✕ 爪を噛むためには口唇を閉鎖するため、鼻呼吸が可能であることから問題ない

D✕ 舌突出癖のために、クランプを脱落させたりする可能性があるため、第一選択にはならないが2つ選べの場合配慮する必要がある

 

問題3  中枢神経系にLewy小体が多数沈着することによって生じるのはどれか。1つ選べ。

A 球麻痺
B 認知症
C 脳梗塞
D 不整脈

解答:B

B〇 Lewy小体型認知症は神経細胞封入体であるLewy小体が大脳皮質にみられ、認知症とパーキソニズムの両方があらわれる

 

問題4 小児の口腔習癖とその影響との組み合わせで正しいのはどれか。2つ選べ 。

A 舌突出癖  ―開咬
B 咬爪癖   ―鋏状咬合
C 口呼吸  ―反対咬合
D 歯ぎしり ―咬合性外傷

解答:A・D

A〇 上下顎前歯が唇側傾斜することによって開咬となる

B✕ 正中部の離開、前歯の摩耗が見られる

C✕ 口呼吸をすると下顎遠心咬合となるため、上顎前突になりやすい

D〇

 

問題5 認知症の周辺症状はどれか。1つ選べ 。

A 失行
B 嚥下障害
C 記憶障害
D 実行機能障害

解答:B

ACD✕ 中核症状である。他に、失語、失認などがある

B〇

 

問題6 高齢者で介護が必要となる原因疾患で最も多いのはどれか。1つ選べ。

A 衰弱
B 認知症
C 悪性新生物
D 脳血管疾患

解答:B

B〇 1位認知症、2位脳血管疾患、3位高齢による衰弱

 

問題7  Parkinson病の4大症候に含まれるのはどれか。2つ選べ 。

A 縮瞳
B 無動
C 筋固縮
D 舌根沈下

解答:B・C

4大症候は、筋固縮(筋強剛)、動作緩慢(無動、寡動)、安静時振戦、姿勢反射障害である

A✕ 副交感神経刺激時に起こる瞳孔の変化である

BC〇

D✕ 全身麻酔時や、小下顎症などで見られる

 

問題8 摂食嚥下障害に対する治療的アプローチはどれか。1つ選べ。

A 栄養指導
B 間接訓練
C 姿勢調整
D 食形態の変更

解答:B

A✕ 低栄養の患者に対するアプローチである

B〇 摂食嚥下障害に対して直接訓練、間接訓練は治療的アプローチである

C✕ 座位や頭部固定が保てる椅子を利用するのは環境改善滴アプローチである

D✕ 摂食嚥下障害の患者に対して、流動食、きざみ食、普通食と変更していくことは代償的アプローチである

 

問題9 舌癌によって舌の亜全摘を行われた患者さんの構音障害に対し舌運動機能の保障を行うための装置はどれか。1つ選べ。

A PAP(Palatal. Augmentation Prosthesis
B PLP(Palatal Lift Prosthesis
C ヘッドギア
D スピーチエイド

解答:A

A〇 舌摂食補助床のことで口蓋の形態を変えることで舌機能の低下を補い摂食・嚥下障害や構音障害の改善を促す

B✕ 軟口蓋挙上装置のことでパラタルリフトとも言われ、鼻咽腔閉鎖機能不全を挙上床で補う

C✕ ヘッドギアは上顎成長を抑制する矯正装置である

D✕ 口蓋裂による軟口蓋の裂開部を塞ぎ、鼻咽腔の閉鎖を補助し構音を改善する装置である

 

問題10 鼻咽腔閉鎖機能の検査はどれか。2つ選べ。

A 改訂水飲み検査
B パラトグラフィ
C 鼻咽腔内視鏡検査
D ブローイング検査

解答:C・D

A✕ 摂食嚥下障害のスクリーニング検査である

B✕ 発音検査である

CD〇

 

問題11 Parkinson病で見られるのはどれか。1つ選べ。

A 眼瞼下垂
B 眼球突出
C 仮面用顔貌
D 満月用顔貌

解答:C

A✕ 重症筋無力症などにみられる

B✕ 甲状腺機能亢進症などにみられる

C〇 顔面の筋肉が固くなっていることによって仮面をつけているような無表情に見えることである

D✕ ステロイド長期服用により浮腫が起こりなる

 

問題12  Parkinson病患者にみられる口腔症状で正しいのはどれか。2つ選べ 。

A 流涎
B 溝状舌
C 口腔自傷
D 口腔ジスキネジア

解答:A・D

Parkinson病患者の口腔顔面領域の症状として、流涎、開口障害、不顕性誤嚥、舌運動の障害、嚥下反射の遅延、口腔通過時間の延長、喉頭蓋谷・梨状陥凹への食物の貯留、口腔ジスキネジア、などが見られる

AD〇

 

問題13 フラビーガムにおける粘膜下組織の変化はどれか。1つ選べ。

A 化生
B 再生
C 増生
D 器質化

解答:C

A✕ いったん分化をとげた細胞が,脱分化し,他の細胞へ再分化する事(一度そこに存在する組織になったものが、その後別の細胞などに変化、増殖し別の似た組織になること)

例:扁平上皮化生:円柱上皮で覆われた気管支粘膜,子宮頚部粘膜が扁平上皮になること

B✕ 組織が欠損したところを,同一組織で補う事。

再生能力のない細胞(永久細胞):中枢神経細胞,心筋細胞

再生能力の弱い細胞(不安定細胞):骨格筋,平滑筋など

再生能力の強い細胞(安定細胞):表皮,粘膜上皮,血液,結合組織,血管内皮,末梢神経線維,神経膠細胞など

C〇 外来の刺激に対する正常細胞の応答として細胞増殖が起こることによって、組織の体積が増加すること。過形成ともいう。

D✕ 組織内から排除できない物質を肉芽組織によって置き換えること

 

問題14 自然免疫に関与するのはどれか。1つ選べ

A B細胞
B NK細胞
C 形質細胞
D ヘルパーT細胞

解答:B

生体防御機構には自然免疫と獲得免疫が存在する

 自然免疫:非自己に対する迅速な免疫応答

例:好中球、マクロファージ、樹状細胞、NK細胞などがある

 獲得免疫:特異的抗原への免疫応答

例:形質細胞、キラーT細胞、ヘルパーT細胞、B細胞

A✕ 獲得免疫の中の体液性免疫に関与する免疫単糖細胞である

B〇

C✕ 獲得免疫に関与する免疫単糖細胞で、B細胞が分化してなり、免疫グロブリン(IgA、G、E、M,D(イミノグロブリン) )を産生する

D✕ 獲得免疫の中の細胞性免疫に関与する免疫単糖細胞である

 

問題15 歯の硬組織疾患と検査法の組み合わせで正しいのはどれか。1つ選べ 。

A 亀裂                        ―透照診
B 変色                        ―インピーダンス測定検査
C 象牙質知覚過敏症               ―切削診
D アブフラクション               ―麻酔診

解答:A

A〇

B✕ 変色は視診が一般的で、インピーダンスは歯の実質欠損の深さの程度を検査する

C✕ 象牙質知覚過敏症には擦過診やエアーを吹きかけたりする、切削診は歯髄の生死を判断する方法である

D✕ アブフラクションは問診、視診、エックス線検査、プロービング検査などがあり、麻酔診は疼痛を認める歯が不明瞭な時にその歯の特定をする場合に行われる

 

問題16 歯根形成期にセメント質のみで結合したのはどれか。1つ選べ 。

A 歯内歯
B 癒合歯
C 癒着歯
D タウロドント歯

解答:C

A✕ 1つの歯冠内に歯髄腔が陥入した形態の歯のことである

B✕ 正常な二つの歯胚が結合した歯で、象牙質、歯髄などが一つになっている場合が多い

C〇 セメント質のみで2つの歯胚が結合したものである

D✕ 長胴歯ともいわれ、下顎の第二乳臼歯に出現しやすい歯髄腔の長大化した歯である

 

問題17  アフタを生じる自己免疫疾患はどれか。1つ選べ

A 水痘
B 麻疹
C 手足口病
D Behcet病

解答:D

アフタ:口腔粘膜に発生する小円系の有痛性偽膜潰瘍のことを言う

A✕ 水痘帯状疱疹ウイルスによるウイルス性疾患である。アフタ性潰瘍は生じる

B✕ 麻疹ウイルスによるウイルス性疾患である。コプリック班という白斑ができるがアフタとは区別される

C✕ コクサッキーA16やエンテロウイルス71などによって引き起こされるウイルス性疾患である。アフタを生じる

D〇 自己免疫疾患によるもので、慢性再発性アフタを特徴の一つとして持つ。他に外陰部潰瘍、皮膚症状、眼症状の4つの症状を主症状とする

 

問題18 顎骨に発生する発育性嚢胞はどれか。1つ選べ。

A 歯根嚢胞
B 粘液嚢胞
C 含歯性嚢胞
D 単純性骨嚢胞

解答:C

A✕ 顎骨にできる炎症性の嚢胞である。他に歯周嚢胞も炎症性嚢胞である

B✕ 軟組織部にできる嚢胞である

C〇 顎骨にできる発育性の嚢胞で、他に、歯肉嚢胞、萌出性嚢胞、歯周嚢胞、原始性嚢胞などがある

D✕ 偽嚢胞である

 

問題19 良性上皮性腫瘍はどれか。2つ選べ。

A 歯牙腫
B エナメル上皮種
C セメント芽細胞腫
D 腺腫様歯原性腫瘍

解答:B・D

歯原性腫瘍は、上皮性、間葉性、混合性(上皮間葉混合性)の3種類に分けられそれぞれ良性、悪性が存在する。

 

問題20 グラム陽性菌と比べたグラム陰性菌の特徴はどれか。2つ選べ。

A 内毒素を産生する
B 芽胞形成菌が存在する
C グラム染色で濃紫色に染まる
D 細胞壁にリポ多糖(LPS)が存在する

解答:A・D

A〇 グラム陽性菌は外毒素であり、その成分はタンパク質である。グラム陰性菌は内毒素で、その成分はLPSである

B✕ グラム陽性のバチルス属(Bacillus:枯草菌、セレウス菌、炭疽菌など)やクロストリジウム属(Clostridium :破傷風菌、ボツリヌス菌など)が芽胞を持つ

C✕ グラム陽性菌はバイオレットにより濃紫色(青紫色)に染まり、グラム陰性菌はフクシンやサフラニンによって赤色に染まる

D〇 グラム陽性菌は厚いペプチドグリカンとリポタイコ酸を持ちそれが細胞壁となる。グラム陰性菌は細胞壁に薄いペプチドグリカン、外膜といわれるリポタンパク質、リピドA、Oー抗原(リピドAとOー抗原を合わせてリポ多糖という)などを持ち、LPSがグラム陰性菌の内毒素の成分となる